6月29日(月) 九段坂の円坐、開催のご案内

■ 開催にあたって

こんにちは、大島有一 (ボウズィ) です.
6月の末、友人の中尾聡志と共に東京で円坐 (非構成的エンカウンターグループ) の場を開きます.場所は東京、靖国神社のすぐ近く.九段坂を登り切ってほどなくしたあたりに佇む小さな和室です.自分がエンカウンターグループを開催するようになって1年ほどが経ちますが、円坐の場を開くのは今回が初めてとなります.

円坐の場は、いわゆるエンカウンターグループとは少し手触りが異なることが多いように思えます.縁あってその場に集った人々が定められた時間を共に過ごすという点では同じですが、言葉と言葉、人と人とや人と周囲のあわいに流れるもの、その質感が少し違うように思えます.

先日父が亡くなったのですが、結果的に意識のはっきりした状態の父と最後に過ごすことになった病室での2時間は、自分にとって円坐そのものと言えるようなものでした.

父は気むずかしいところがある人で、見舞いに行ってもベッドに横たわったまま背を向けて「何しに来やがった」というような態度でいることが多かったのですが、その日は少し様子が違っていました.ベッドの上に上半身を起こし、身体はこちらに向けているけども顔を少しうつむかせたまま、ずっと佇んでいる.言葉は何も発さずに.

こちらも何も口にせず、しばらくそばにいる.窓からは夕陽が差し込み父の顔を照らしていたけど、まぶしそうに顔をしかめながらも父はそれを避けようとしない.

父はその場に居ようとしていたのだと思うし、それは自分も同じだった.自分も父も、ただその場に居ようとしていたのだと思う.

その後少しずつ会話が流れ始めて、そのほとんどは他愛もない話だったけれど、久しぶりにどこか底のあたりで通じ合ったような感覚があった.父は途中で「もうオレ長いことないんやな」と、さばさばした感じで口にしたりもしていて、結局その言葉通りにそれから9日後に息を引き取った.

言葉を交わすことにとどまらず、言葉と言葉、人と人や人と周囲のあわいに流れるものまでも交わし合うような、自分にとって円坐はそうした側面もある場なのだと思う.

今回の円坐、ご縁のある方とご一緒できることを心より楽しみにしています.

大島有一 (ボウズィ)

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こんにちは。中尾聡志です。
九段坂の円坐、友人のボウズィこと大島有一とひらきます。

円坐は、場をひらく人によって、
そこに現われるものが変わるといいます。
ひらく人が持つ質感や味わい。
それらがそのまま、場の質感や味わいになり、
その影響を受けながら、一緒に坐っている方から、
様々な言葉が話される。

確かに、誰かがひらく円坐に自分が参加するとき、
そのひらく人によって、場の感じが変わったり、
話されることも変わるような感触はあります。

ただ、自分自身にどのような質感や味わいがあり、
一緒に坐る人たちにどんな影響を与えているのか、
それは自分ではさっぱり分かりません。

ぼくがひらく場はどんな質感や味わいがあるのか。

なんてことを考えても、どうしようもなく、
この点に関しては、努力のしようもない。

さらに、円坐中に何かをしようとか、
うまくやろうとか、よく聞こうとか、
そういう様々な努力をしてもしなくても、
そもそもの質感や味わいは変わらず、
ぼくの場は最初から最後までぼくの場でしかないと、
円坐の師匠(橋本久仁彦氏)は言います。

努力の必要もなく、成長という概念も存在しない。

ただ、自分が自分であることを引き受ける場。
そして、目の前の人がただその人であることを引き受ける場。

場をひらく私の役目はただそれだけと思っています。

同じ時間を坐していただく皆様に、
誠実に向わせていただきます。

どうぞよろしくお願いします。

 中尾聡志

■ プログラム

  • 18:30 – 21:30 (18:00より受付開始)

■ 定員

  • 8名 (2名以上で開催いたします)

■ 場の見守り人 (ファシリテーター)

■ 参加費

  • 2500円 (当日会場でお支払いください)

■ 会場

  • 東京都千代田区九段の和室 (お申し込みいただいた方に詳細をご連絡します)
  • 市ヶ谷駅から徒歩15分程度、九段下駅から徒歩13分程度、半蔵門駅から徒歩13分程度です

■ お問い合わせ

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