この夏、著名人がバケツに入った氷水を頭からかぶる姿を目にした方も多いと思います.ご存じの方も多いと思いますが、これはアイスバケツチャレンジという運動で、筋萎縮性側索硬化症 (ALS) の認知度向上やその研究を支援するために行われてきました.指名を受けた人は氷水をかぶるか100ドル寄付をするかのどちらかを選択した上でそれを実行し、次の誰か (2〜3人) を指名していくというルールです.もちろん指名を受けてもどちらも選択しないこともできます.
この指名を受けた人たちの行動の中で最も印象に残ったものの一つは、サッカースペインリーグのアトレティコマドリード監督、ディエゴ・シメオネのそれでした.彼は氷水をかぶらないことを選び、10秒足らずの動画の中でこう宣言しました.「オレはもう寄付したぜ.次は君たちの番だ.全員を指名する」.
この言葉のアニキ的な格好良さにとても魅力を感じたのですが、むしろそれ以上に自分が刺激を受けるのは、この言葉が、このような社会貢献運動に対して表明される種々の賛否の多くとは違う立ち位置から発せられているように思えることです.それは目の前の状況を引き受けようとする意志や、常に仲間と共に仲間のために在ろうとする姿勢のようなものと関係しているように思えます.またこの言葉から、僕は自分があらゆる問題の当事者になり得ることを突きつけられているようにも感じます.
表題と直接関係ない話をしてきましたが、自分が大事にしたい心構えが含まれているという意味で、この話は僕の中で表題と明確なつながりを持って感じられています.10月18日(土)は中澤剛さんを共同ファシリテーターにお迎えして場を開きます.