昨年末、ひきこもり当事者を対象にしたエンカウンターグループでファシリテーター (見守り人) を務める機会がありました.主催者は元ひきこもりの友人で、これが彼が開催する初めてのエンカウンターグループでした.自分はこの問題に強い関心があったわけではないけれど、彼の開催に対する熱い気持ちに触れて興味を惹かれ、見守り人として参加させていただくことになりました.
当日はひきこもりの当事者や経験者、家族にひきこもりがいた人を中心に10人が集いました.グループセッションは3時間.出会った人たちと共に過ごし言葉を交わしていく中で、次のようなことを思うに至ります.「自分はいわゆるひきこもりではなかったけれども、何度か<精神的なひきこもり>とでもいうべき状態になったことがあったな」と.
一番印象に残っているのは今から7〜8年前のことです.当時は一見まともに社会生活を送り、人との交流も持ってはいたものの、内側は空っぽで無機質な感じでした.自分を空っぽにして透明にして、その空っぽな自分の中に人間関係を流すようにして日々を過ごしていました.今思えばそのような形で外界との関わりを遮断しないと自分を保てないような状態だったんだろうけど、当時は自分が何をやっているのかもよくわかっていなかった.家の中にこもってうつむいて体育座りをしていたわけじゃないけど、内実のある人間関係からの撤退という意味で、それは自分にとって「精神的な」ひきこもりとでも言うべきものだったと思います.
セッション中にこのことを口にすると少し呼吸が楽になる感じがありました.
その後いろいろな言葉が交わされ、3時間はあっという間に過ぎたのだけど、残念ながらプライバシーの問題もあるのでここには詳しく書けません.セッション中は人が生まれ変わろうとする姿勢やその瞬間を何度か目にしたように思います.この場にかける主催者の思いがみなに乗り移り、そうした場となったように思っています.
3月7日(土) 立川の場ではえっちゃん (ちゃんえつ) と共に場を見守ります.今回は彼女の見守り人としての初めての場で、その思いが凝縮された特別な場になることと思います.時間とお気持ちがあえばぜひご一緒しましょう.お問い合わせやお申し込みはこちらまでお願いします.